<本の姫>は謳う 第1巻

“本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)

――ああ、なんてもどかしい! どうして私にはお前を支える腕がないんだ!




ふぁふぁふぁふぁ、ファンタジーやぁー!
と思ってたけど、結構そんなこともなかったり。
発達した文化があり、しかし幾許かのファンタジー要素があり、なかなか独自の世界観。


そんなこんなで『<本の姫>は謳う』シリーズ、全4巻中の第1巻ですよ。
いや、ほんとに4巻で完結するかどうかは知らん、後書きにそうあっただけで。


世界を滅ぼすという文字(スペル)を探して旅をする少年と、『本』に宿った姫の物語。
――と同時に、かつてまだ天界が空に在った頃、そこで『悪魔の子』と称された天使の物語。
その二編が交互に紡がれていって、しかし明確に絡むことのないまま進んでいくといった塩梅ですね。
なんか不思議な感覚だな。
これ、どっちがメインなんだ?
そのうち交錯するポイントがあるんだろうか。
薄ら匂わされてるようなそうでもないような……というレベルで次巻へ続く、という感じなので、なんともかんとも。
でも完結している(よね?)なら、風呂敷を拡げっぱなしとか、某醜悪商法みたいながっかり感は少なくとも味わわずに済むのかなぁ?
だとしたら是非応援したいかも。


って、わざわざ醜悪祭の話を出したのは、今作品のイラスト担当が山本ヤマトだから連想されただけであって、他意はない。
…………ないよ!


なにはともあれ、2巻を早く買ってこないことにはな。