お車でのご来場はご遠慮下さいチキンラーメンうめえ!

ひどく朧気な記憶、その中で俺は、駅のホームに立っている。
ホームの先端、俺の周りには三、四人のおっさんが囲むようにして待っていた。
何を?
俺の発表を。
テーマは『好きなエロゲ』。
そう、何故か俺は見知らぬ駅のホームで、自分の好きなエロゲを告白せねばならないという状況にいたのだ。
足が震えるほどの緊張をおっさんに指摘されるが、仕方がない、緊張するときは緊張する。
何を話せばいいかひたすらに考えて、よし『月姫』で話を構成しようと決めた。
だがやがて緊張は爪先から腰のあたりまで上り詰め、その所為か、俺は異様なまでの尿意を覚えてしまう。
そうだ、ホームにならトイレがある。
駆け込んだ。
普段なら壁際に二つか三つはあるはずの小便器が見当たらない。
なので個室に飛び込むと、室内に何故か備え付けられていた小便器の前に立ち、パンツを下ろした。
よくよく見回せば、変わった造りのトイレだ。
やたら小型の小便器だし、なによりそいつが個室にあるし、しかもこの個室、壁面に縦長の穴が空いている所為で、隣の個室が丸見えだった。
ちなみに隣には普通の洋式便器が設置されていた。
が、便器自体がこちらを向いており、つまりそこを利用する奴がいたら、穴を通して俺と向き合う形になる。
心底、誰もいないときでよかった、と胸を撫で下ろした。
安心したら、もう我慢の限界。
小さな便器目掛けて必死に照準を合わせ、一気呵成に放出した。
放尿時特有の温かさと一瞬の寒気。
ぞっとするほどの脱力感。
そういったものを下腹部で一身に感じながら――俺は、布団の中で目を覚ましたのだった。



               ◇



pseudo、にじゅうごさいなのに、なんでおねしょするのんー?



               ◇



ぜ、全部は出てないんだ、途中で咄嗟にブレーキをかけたんだ……。