さよならピアノソナタ 第1巻

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

――少年、火をつけてあげよう。




実家に帰省する途中の新幹線内で読了。
ヘッドホンでNIRVANA聴きながら読んでたら変な脳汁が出て困った。
いや、作中のサウンドと合わせるならむしろレッド・ツェッペリンとかをBGMにする方が正解かもしれないけど。
それはさて置くとしても、また俺を鬱に陥れようとする作品ここに爆誕だから参るわ。
こういう遠い日の花火的な青春劇は止せとあれほど……!


たまらん(*゚∀゚)=3


とゆわけで『さよならピアノソナタ』。
幼馴染や不思議な先輩、そして謎の転校生らと一緒に心震えるバンドをしようぜ、というお話。
ろくな音楽知識が無い俺でも楽しめちゃうロックンロール。
ちなみに、勿論というかなんというか、主人公のナオくん以外は皆例外なく美少女だ!
裏山C! 妬み嫉みが俺の心を支配する!
でもそのへんの気持ちを代弁してくれるのが、クラスメイトの名も無きモブキャラたち。
たとえば――まぁいろいろあってナオと真冬(ヒロインね、転校生の)が民俗音楽研究部への入部を賭けた勝負をすると知れたシーンなんかだと、

    「あんな狭い部屋であの三人と楽しく部活かよ。ナオ許さねえ負けろ」
    「むしろ勝て。そんで俺と代わって」
    「そうだ絶対勝て俺も入部する」
    「おまえ楽器なんもできないだろ」
    「楽器運ぶ係」
    「じゃあ俺、汗拭く係」
    「なんかすげえやる気出てきた」

とかね?
俺だって真冬の汗を拭く係になりたいよ!



…………。
ともあれ全体的に綺麗なストーリーで、いや、綺麗にまとまりすぎてるかなぁという気さえしたり。
ちょっとご都合主義? と感じたのは受け取る側の心が荒んでるから?
ただ、まとまってるっていうのは良い意味でもそう思う。
始まりと終わりの場所が結びつく展開は、途中で容易に予想がついた王道ながらも、たしかに気持ち良い。


個人的な話だと、ナオのキャラクタ(性格?)が俺の勝手な想像を逸れていたことも嬉しい不意打ちの一つ。
もっとこう、穏やかで他人とのコミュ能力に欠けた人間を想像してたんだよねぇ、何故か、勝手に。
そしたらそれはむしろヒロインの方でびっくりした。
哲朗(父)と喋ってるときなんて口悪いしね。
いや、その絡みがまた楽しいんだけども。
できることなら美沙子さん(母)との接点ある話も読んでみたいものです。


とまぁ長くなってきたのでここいらで〆。
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