傾斜

地元のツレと電話で話をした。
約一ヶ月半ぶりになるか。
もう懐かしさを感じたりして、話し始めはどうにも嬉しくてしょうがなかった。
けど、向こうでの話を聞くうちに――気が、滅入りそうに、なってきた。
たとえば、仕事でとある結果を出して賞与を得たとか。
たとえば、同期生の女の子が来年一月あたりに結婚するとか。
……俺は、こんなところで、なにをしてるんだろうと。
まるでここだけ時間が止まっているような感覚。
あるいは――自ら望んでおいてこんなコトを言うのはお門違い甚だしいけれど――ひとりだけ置いていかれているような錯覚。
寂しい?
悔しい?
友人たちの成功や幸福を祝えない自分が卑しい。
けど、そんな自分を否めない事実。ぐるんぐるんと腹の底で黒い感情がとぐろを巻いて、今日一日へこたれてたわけで。



ああくそっ、久しぶりにテンション下がった。癒されたい癒されたい。