マルドゥック・ヴェロシティ 第3巻

マルドゥック・ヴェロシティ 3 (ハヤカワ文庫JA)

――天国への階段を昇り切っちまう前に飛び降りな。



崩壊の軌跡、虚無へと至る。
アレだな、結末がわかっていながらも追わざるをえない物語っていうのは、複雑よな。
でも、ボイルドのこの熾烈な過去があったからこそ『スクランブル』があり、少女と鼠、そしてボイルド自身をも含めた魂の再生物語がある。
そんなわけで、どうしても曇りがちな感想が起こってしまう完結編。
一番泣けたのはイースターとウィスパーの決別かなぁ。
先の読めた展開だったけど、読めたあたりから既に涙。
よし、実家に帰ったら『スクランブル』を読み直そう。