機動戦士ガンダムUC -虹の彼方に(上)-
――私ひとりじゃ、言葉なんて生まれない。信じて、響きあって……支えてくれるものがなければ、なにも……。
いざ始まりの地へ!
いつも言ってるコトだけど、スタートとゴールがリンクする流れは理想の極み。
そんなこんなの最終決戦、『ラプラスの箱』を巡って各勢力は<インダストリアル7>を目指す。
実現したタクヤのフルアーマープランにより、サムライと化した一角獣が宙を駆ける。
最終決戦の幕開けに相応しく、激戦に次ぐ激戦という第9巻。
ギリギリの戦況って燃えるな……。
ただしフルアーマーによるvsネオ・ジオン艦隊は、あくまで前哨戦――GP-03Dの初出撃時みたいな感じで弾薬無双。
そこから続くvsアンジェロ・ザウパー、vsフル・フロンタル、そしてvsリディ・マーセナスのコンボが絶妙に熱いのです。
いかにもなNT超開花まつり。
やっぱこれでこそのガンダム、通じないはずの独り言を通じさせてこそのガンダム……!
しかしここで1stのオマージュを絡めてのマリーダ・クルス戦死……。
マリーダさん……アイスクリームの話は完全にフラグでした。
それはそうと今回は、慣れ親しんだララァの死を改めて文字媒体で見直した感覚だなぁ、と。
三周回って新鮮。
ニュータイプの感応ってばマジオカルト。でもそこがいい。
さぁ、次巻が本当に最後の戦い。
立ち塞がるのはおそらく、燃え尽きず残った赤い彗星。
魂の力場がきらめく始まりと終わりの果てで、ついに『箱』は開いてしまうのか否か。
っつーか早く読め!
とゆわけで、つづく!
お、俺のミネバ様が!
閉じた瞼がエメラルド色の瞳を隠し、雫を散らせたのが最後の視界だった。
バナージはオードリーの肩を抱き、互いの唇をふれあわせた。
やわらかいんだな、と知覚した神経がとろりと溶け、ひとつに混ざりあった体温が二人の中を循環する。
しんしんと冷える通路の空気をよそに、溶けあう体が熱を放ち、二人を核とする温かな場を周囲に拡げていった。
∧_∧ ( ;´∀`) 人 Y / ( ヽ し (_)_)