人類は衰退しました 第5巻

人類は衰退しました 5 (ガガガ文庫)

――まだ、さびしい?
――いいえ。頭の中で、いつでもお茶会が開かれているようなものですから。




まさかこの作品でじわりとくるコトがあろうとは……。
でも、ロボットが不意に見せる衝撃ってのは、いつの時代もこちらの感情を揺さぶってくるよ。
ほら……震電とかさぁ……。


とゆわけで人退こと『人類は衰退しました』新刊です。
いま電車で通ってるから読書時間を確保しやすいんだよねー……と思ってたら一日で読了。
車内が暇だってコトももちろんあるけど、そこはさすがの田中ロミオ節、ちらっと読み始めたが最後、一息でしたよ。
今回は短編二編を収録。
主人公の暗くも輝ける学舎時代を描いた「ひみつのおちゃかい」編。
そして現在、いつものように童話災害に見舞われる16bitアクション「いちにちいちじかん」編。
いやはや、陰鬱な展開でも読ませる読ませる。
っつーかいつぞやの感想でも書いたと思うけど、主人公の心中描写はいちいちシンパシーを煽ってきて困る。
からかわれたり、貶められたり、同情を払い除けたり……畜生ロミオめ! 俺の心をいつ覗いたんだ!


――失礼。
で、まぁ、そんな下降展開から上昇へ持っていってくれるのは妖精さん
御都合主義だっていいじゃない、やっぱり妖精さんが登場した瞬間、これで大丈夫という安堵に塗れられるのが気持ちいい。


後編のピコピコっぷりも面白かったw
まさかレトロなドット世界を小説で表現してくるとは……実に面白い。
この日記上じゃ再現しきれないのが寂しいかぎりー。