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朝起きたら――水槽の中がエラいことになっていた。
まず、底砂にサザナミヤッコが横たわっている。
そして、ライブロックの上に腹を付けるように漂うカクレクマノミ。
クマノミはまだ少し動いているものの、もうこの時点でヤッコは完全に死んでいた。
……え、なんで？？？？？
よくわからん！
水が汚いからか？　水槽が苔生しているからか？
とにかく汚れたままってわけにもいかないんで、慌てて水換えをし、同時にヤッコの遺体を回収する。
ヤッコは相変わらず綺麗なボディカラーのままで……いやほんと、こいつ、なんで死んじゃったんだろう……。
で、午前中のうちに水槽を徹底的にピカピカに仕上げるも、クマノミは浮力もないような状態で青息吐息。
うおおおおお……俺に、俺にできるコトは、なにも、何もないのか……。

そして、昼を少し過ぎた頃。
カクレクマノミのロゼッタたんは、息を引き取ったのでした。

残されたのは、イソギンチャクと、二匹の貝と、スカンクシュリンプの海老蔵のみ。
泳ぐ者のいなくなった水槽はライブロックがごつごつしているだけで、さびしい。
水はこんなにも綺麗に澄んでいるのに。