“文学少女”と死にたがりの道化

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)

――わたしは二年八組天野遠子。ご覧のとおりの“文学少女”よ。




ようやっとこのシリーズに手を出せた……刊行毎に買って積んでおいた甲斐が、今!


お話としては、あとがきにあるように思いの外シリアス路線。
人の奥に隠されたドロドロの心模様がわりとシビアな描かれ方をしてて、こいつぁなんて満腹感。
その分、心葉と遠子先輩がまったり過ごす文芸部パートは、作品全体に仄かな光を射し込ませていてこれまた素敵。
太宰治なんて正直『走れメロス』を教科書で読んだ程度のpseudoだけど、いやそんなの関係なく楽しめた。
むしろ太宰に興味津々。
遠子先輩推薦図書は全部読んでみてぇ。