マルドゥック・ヴェロシティ 第1巻

マルドゥック・ヴェロシティ〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

――あんたの恐怖を取り除いてやる。全て残らずな。




移住してようやくの読書。
やっぱ小説はいいにゃー。丸一日だらだらしながらスローペースで読むこの快感。


しかし……熱いなぁ。
ボイルドが、ウフコックが、09メンバーが、皆一様に熱いんだ。
スクランブルシリーズに輪をかけて、小気味良い洋画を観ているときのような空気が漂う。
最近で挙げれば『ブラックラグーン』、少し遡れば『時計じかけのオレンジ』あたりに初めて触れた時を思い出す。
足を狙って撃てば小鳥みたいに喋りだすぜ?


ところで、今作の萌えはダントツでウフコックだよな?
あ、異論反論は認めないんで、そのへんよろしく。
人間の感情を匂いで嗅ぎ取る鋭敏な能力を持ちながら、しかし世間擦れしていないが故に理解が及ぶに至らない、そういうあたりに萌える。
バロットといるからとかに限らずとも、俺は一匹の鼠の言動にきゅんきゅんできる――そんな、一つの究極を見たんだ。