ネコソギラジカル
――王道で行こうぜ、王道で。そんなとこで奇ィ衒ってどうするんだよ。
普通に終わらそう、普通でいいんだよ。何事も普通が一番だ。
てめえみてえな不幸な奴と玖渚ちんみてえなかわいそうな奴とのおしまいなんだぜ。
ハッピーエンド以外は認めねぇっつーの。(下巻)
今更? そうだね今更だ。
でも上巻の出だし部分をちょっと読んだら止まらなくなったんだから仕方ない。久しぶりの戯言三昧、実に傑作。
購入時にはいろいろ煮え切らない感想ばかりが頭を占めて、なんとも納得のいかない結末で憤慨すら覚えた最終巻。
でも結局は――抜粋した哀川潤の台詞に集約されている。
たしかに、張りまくった伏線は幾つも放ったらかしだし、解決していない問題は山積みだし、個人的に気になる物語は無視された。
そりゃ納得なんてできない。
けれど、今になってこの結末を“ハッピーエンド”として受け入れられたのは、たぶん『ひぐらしのなく頃に』の祭囃し編を終えたから、かもしれない。
アレも最後は、ご都合主義といえるハッピーエンド、パソゲー風に言うならノーマルエンドとなっていた(余談だが、その言い方だと第7話・皆殺し編がトゥルーエンドのポジションって具合でどうよ)。
取って付けたように障害が除去され、とんとん拍子で作戦が成功し、そしてラストは誰しもにもたらされる幸せな結末。
べつにそれが悪いというわけじゃない。
むしろ気持ち良い。そう気持ち良いんだ、ハッピーは。
まぁそれと戯言シリーズとは全然、経緯も過程も違っているんだけどね。
で、何が言いたいかっつーと――結局俺が求めているのはハッピーなディングエピローグなのよってこと。
青いと言われようとヌルいと笑われようと、救いのない物語なんて御免なんだ。
だって不幸な奴だった、可哀想な奴だった。
だから、結論として主人公が倖せになった物語、それならそれでいい。
まさにハッピーエンド以外認めねぇっつーの――この度の再読で、そんな風に感じ入った。
……あれ? 何が言いたいんだ俺は?
要はご都合主義でもいいんじゃね? ってこと。
欲を言えば、崩子ちゃんとの「直接的な性行為」ってのを見たかっt(ry