紅

紅 (紅シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)

――人生には無数の選択肢がある。が、正しい選択肢なんてもんはない。選んだ後で、それを正しいものにしていくんだ。
――……前向きですね。
――後ろに何がある?




っつーわけでようやくこいつを読了。
事前に諸処の評判を聞いていた所為で、ファーストインプレッションが薄れてしまった箇所がちらほらあったものの、概ね楽しめた。
いろいろ言いたいことはあるんだけどね……銃弾を背筋で、とか、人類最強の請負人みたいだ、とか、巫女さんの格好でムラムラします? とか。
やっぱり主人公は打たれ強くないと駄目なのかなぁ、この作者。
あと共通項としては愚鈍属性。
真九郎といいジュウといい、あまりの鈍チンっぷりに、こいつはあえて俺に見せつけたいのかと勘繰ってしまうわけだ……!
あー、ところで、こういう同居シチュって好きだな。
最近で言うと、同居じゃないけど『とらドラ!』の入り浸りっぷりが素敵。
書けるならばそういうシチュ満載のモノを書いてみたい。


さて、物語筋としては実に王道。
突然のお姫様と、平穏と、その転覆、そして救出、再びの平穏へ、でつづく。
で、その裏側では血腥かったり赤黒い設定が蠢いていたりして。
なるほど、戯言シリーズと似てるとか言われるわけだ。
でも、似てる箇所はいろいろあっても、やっぱり抱く印象ってのは全然違うよなぁ。
特に前半部分の、なまじミステリ成分が含まれていた頃なんかはすげぇ好きだったんだけど。
まぁそれは別の話。
結論としてはアレだ、うちにも紫が来てくれないものか、ということでひとつ。