ミナミノミナミノ

ミナミノミナミノ (電撃文庫)

――なんでもありませんでしたか? わたしは、正時の友達に、なれましたか?




買ったのは、もう一年半前。
なのに読まずに放置してあったのは周囲の評判が、

     「面白い」
     「面白いが、すごいところで次巻に引く」
     「イリヤで言うと1巻の、浅羽が伊里野の鞄を漁っているところを見つかったところで“つづく”みたいな」
     「2巻は、まだ、出ない」

などなどで、これはもう2巻が出てから、あるいは完結してからまとめ読みしようかなー、と考えていたためである。
しかし今日、あまりの暇からあっさり解禁、数時間で読了。


いろんなところでイリヤ臭さ再びという二番煎じじみた話を聞いていたが、存外にそんな印象もなく読み終えることができた。
カラーページで真琴のはいてない具合に唸りをあげつつ、読書中は真琴の可愛らしさ、そして男女隔てなくトイレの隣の個室に入ってくるところに痺れたりした。
っつーかそもそもカラーページの段階で俺は、きっと真琴はツン的なキャラなんだろうなー、などと勝手に想定してたんだよね何故か。
おかげで実際の純朴さとのギャップが勝手にポイントを引き上げてくれた。
うん、真琴は可愛い。


あとリカ姉。この人のシーンでは、完全に脳内映像でタマ姉が喋りだす。
姉子さんにしても、白衣っていうだけで椎名真由美のイメージが先行してしまう。
そりゃオートマチック出てきちゃなぁ。


そして春留、秦納舞部春留。
まさか敬語だとは。
黄色のレインコート、100円温泉、ネオランガばりの刺青(ボディペイント?)、謎の刃物、お風呂、長靴、ジャージ、風呂、回転様、風呂――!




……早く2巻を。
もう、飢えは始まっている。