ティロ・フィナーレ

ようやく腰を据えて『魔法少女まどか☆マギカ』を観ることができたー。
これは……既存の魔法少女という枠組みを瓦解させる一条の矢。
あの衝撃的だった第10話、ほむらの無限ループからしばし。
繰り広げられた光景は、勝ち目がなくとも戦い続ける魔法少女の孤独だった。
――って、ほむほむ大攻勢SUGEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
マジカルバズーカにマジカルロケットランチャー、マジカルタンクローリー、終いにゃマジカル超連鎖ボム。
凄いな、これを魔法少女の攻撃と言って信じてくれる人間がいったいどれ程いるだろう。
しかしそれでも通じない敵を前に諦めかけたそのとき、ついにまどかが現れた。

   「ほむらちゃん――ごめんね」

かの偉人も、英雄も、そして身近な友達も。
魔法少女となった彼女らは等しく呪いを享け、絶望の果てにその魂を散らしていった。
ならば、その悲しみを無駄にしたくないと望むのであれば、全てのリセットを願うのが最善だと少女は叫んだ。

   「神さまでも何でもいい。
    今日まで魔女と戦ってきた皆を、希望を信じた魔法少女を、私は泣かせたくない、最後まで笑顔でいてほしい。
    それを邪魔するルールなんて壊してみせる、変えてみせる。
    これが私の祈り、わたしの願い。
    さあ、叶えてよ! インキュベーター!」

従来の魔法少女システムなんて端から存在しない世界の創造。
結果として自身が一個の概念と化してしまっても、その存在は時空を越えて全ての魔法少女を救済する。
なんという自己犠牲。
いや、違うか、でもこのまどかの決意を、何と言い表わせばいいのかわからない。
真っ赤な誓い的に言うと、“何でもいいから 誰も泣かない世界が欲しい”って感じか。
ただその祈りと呪いはあるがままに美しい。

   「信じようよ。
    だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから。
    きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかもしれない――」

    

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