the sound of a new day

そして今日、俺はまだ二日ほど余裕のある休暇を自主的に切り上げ、東へ舞い戻る。
何故か?
そんなの、坂本真綾IDS!ファンクラブイベントがあるからに決まっておろうがっっ!



向かうはZepp Tokyo
東京から新橋へ、そして初めてのゆりかもめを利用して青海で降りる。
会場は駅から目と鼻の距離――だったのに、pseudo迷う迷う。
なにやら無駄にウロウロした所為で三十分もロス。焦る焦る。
着いた頃には、入り口付近にもっさりと人混みができてたり。
このときの第一印象は、小綺麗な人が多いなー、だった。
声優(歌手だけど)のイベントといったら五年くらい前の田村ゆかり握手会しか知らない俺としては、そのときのファン層の濃さが先入観としてあったもんだから、今回少し驚いたわ。
で、会場入り。
無数に並べられたパイプ椅子を見て、うわぁ卒業式みてぇ、と呟く。
まぁそれはともかく、ここでもリア充みたいな人々がいっぱいいて驚嘆再度。
……っつーか、俺の前後と右隣がカップルってどういうわけよ? 羨ましくて死ねた。



程なくして照明が落ち、イベント開始。
スクリーンでAction!をBGMにOPムービー(?)が流されて、待ちに待った真綾登場。
オレンジと青を基調にしたノースリーブワンピース。
スタートはまずGiftから。
おおおおぅ、アレンジが効いてて、なんだ、聴き慣れた曲なのにすげぇ新鮮ですよ!?



合間にトーク
というよりこのイベント、歌の方がおまけで、メインはMCや秘蔵映像(後述)なんだそうで。
で、テーマとしては「坂本真綾二十八歳の誕生日会」――。
本人も話していたけど、およそ十年前、俺が初めて彼女を知った頃はまだ十代で、それを言ったら俺なんて中学生だったのな。
そう考えると、感慨深いというかなんというか。



続いて歌を二連発、30minutes night flight僕たちが恋をする理由
いいねぇしっとり。ジャズバーにでも来ているような緩やかな空気がたまりません。
その後はトークを挟みます。
携帯サイトの「坂本真綾に似合う季節は?」というアンケートに、自分で「春」と投票した真綾萌え。
そこから発展して、春っぽい曲を――ってことで走るを披露。
これがなんだか泣けた。
ふと脳裏を過ぎったのは果たして、BSで放映してた『カウボーイビバップ』の合間に流れたCMだったか、あるいは爆ラジの合間のそれだったか。
どちらにしても、心の柔らかいところが突かれまくり。



で、歌パートのラストと銘打ちユニバース
――だけかと思いきや、その後がヤバかった。
選曲はNO FEAR/あいすること
そいつをなんと、まままままま真綾のピアノ弾き語りですよ!
うおおおおおおおお、すげえ、すげぇよ!
途中で幾度か詰まったりするも、なんでやねん、の叫びとともに復活。
完走するその姿はまさに御美事に御座いまする……!



と、ここで上述の秘蔵映像パートへ。
四月の新番組『マクロスF』の番宣用ムービー(30秒)を流して、新曲トライアングラーを視聴させてくれちゃうって寸法。
でも……映像とナレーションがカブってて、歌が聞こえねぇえぇー!
しかしここで引き退がらないのが真綾だぜ、この後、トライアングラーのPVを公開してくれやがったりしてな、もう! 大好き!
久しぶりの菅野よう子
個人的には、今と昔を比べてどーのこーのってはしたくないんだけど。
でもやっぱり、十年前、初めて惹かれた取っ掛かりである菅野サウンドには特別な思い入れがあるのも確か。
よし、四月二十三日はみんなで購入だ!



そして、締め。
こんなにもストレートな歌詞が書けたのは、これまで唄い続けてきたが故の洗練であり削ぎ落としの結果だ、と。
改めてバンドメンバーを紹介して、トリを飾るべくさいごの果実を解き放つ。

       ねえ 僕は 僕は知りたい
       生きてくってどんなこと?

ヤベEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!11111
ここから興奮値は上昇の一途、脳汁がナイアガラ。
サプライズのハッピーバースデー、輝くミラーボール、ケーキ、写メ、トドメはポケットを空にしてで決まり。
最高の時間。
至福の空間。
生まれてきてよかったと言う彼女に言いたい、生まれてきてよかったと感じているのは、今、俺たちも同じだって。
ありがとう。



幕引き後、俺はグッズ売り場へと急行した。
買わなくてもいいや、なぞと開演前には思っていた新作Tシャツを買わざるを得ない気持ちだったのだ。
エコトートバッグがおまけで付いてくるのもお得度二割増でいいね。
――とまぁそんな感じで時刻は二十時を僅かに回ったところ。
なんて短い二時間だったのだろう。
充実。
また次の機会を待ち望むことにしよう、そう決めた。